鱧(はも)料理のお話

「鱧と南高梅|福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」

夏の魚と言えば鱧です。
鱧と言えば京都ですが、起源は中津にあるようです。中津で食べた鱧に感動した方が京都に持ち帰って事が始まりらしいです。

個人的には凄く思い入れがあります。昔お世話になった店では翌日の発注書に「鱧」の字があると休みの日でも朝一に調理場に行って鱧だけ捌いて帰るという事を繰り返してました。

料理長には「鱧二郎」という大変名誉なあだ名までいただきました。
良いんです、馬鹿にされようと、イジられようと好きでやっていたことなので(笑)。

鱧はやはり活物に限ります。大きさも500~600gくらいがいいですね。締めたらなるべく早く処理をしたいものです。

今回お造りしたのはは「鱧鍋 南高梅仕立て」です。
鱧と梅肉は相性がとても良いのはご承知の通りです。鱧でとった出汁に大ぶりの南高梅を入れて鍋の出汁を作ります。時間はかかりますがさっぱりとした風味がたまりません。鱧は四切れで切って左右に開いて盛り付けます。

大体この手の鍋には白髪葱、水菜が何のひねりもなく添えてありますが、ゆるりではよくさらした茗荷と薄味を付けた水菜の浸し、生麩を添えています。
葱の甘みも要らないですし、水菜の青臭さも出来るだけ排除したいので少し手を掛けています。

鱧出汁の力感、梅の爽やかさ、鱧の身の繊細さ。
お吸い物、落としとはまた違った美味しさです。
秋には松茸が出てくるので「梅鍋」はおしまいです。夏の間に是非どうぞ。

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西中洲の和食「ゆるり」
接待やお祝いのお席に、個室でゆっくりとお食事をお楽しみください。
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