きんき酒焼煎出汁掛け
個人的には「好きな料理」です。
きんき、美味しい魚です。塩焼き、煮付け、一夜干し何でも美味しく仕上がります。料理するときは骨付きが良いと思います。やはり骨付きのほうが旨味が違います。
今回は塩焼きでも煮付けでもありません。「酒焼」っす。
酒焼といっても塩も振ります。そして・・・
酒に付け込んで焼くのか、
酒を塗りながら焼くのか、
酒を掛けながら焼くのか、
はたまた、酒を吹きながら焼くのか?
色々と方法はあります。
今回は「酒を吹きながら」焼きます。
「吹く」わかりにくい表現ですが「酒を吹きかけながら」焼いていきます。霧吹きで吹きかけて乾いたらまた吹きかけてを数回繰り返します。
理由は「きんきの脂をできる限り落としたくない」という簡単な理由です。おたまで酒を掛けると余分な酒と一緒に脂も流れ落ちます。刷毛塗すると刷毛が脂をからめ取ります。漬け込むと場合によっては「粕焼き」っぽくなります。
この料理の肝の一つは「酒の旨味と焼き切った香ばしさ」と思っています。
そのため酒の風味が強い吟醸、大吟醸ではなく純米をチョイスしました。常連さんは「ゆるり、無駄に酒の種類がある」のをご存じですので「まぁた高い酒使ったんでしょ~」とか思われてそうです。いや、普通に「西の関の純米酒」です。
酒を吹きながら結構ボケーっと焼いていきます。上火、下火交互に火にかけてじっくりじっくり・・・です。
焼きながら「煎出汁(いりだし)」作ります。
まず生米を乾煎りします。狐色になるまでじっくり煎り込みます。普通のお鍋でもできますが炮烙の煎り鍋(茶葉や銀杏とかを煎るやつ)などあれば尚いい感じです。薄口合わせの出汁に煎り米の風味、香りを移して完成です。
焼きたてのきんきに熱々の煎出汁を掛けて完成です。
写真無いんですか?はい、ありません。この料理「風味」の料理ですので出来たらすぐお客様に。それに見た目は超地味ですし。少し針柚子か木の芽が乗ってるだけです。
今回はきんきで作りましたが、脂ののった白身なら美味しくできます。アカムツ、白甘鯛などは行けると思います。但し、磯臭さが残る伊佐木、独特のクセがある虎魚などは向かないと思われます。
コロナも落ち着いたんだかどうなんだか・・・
という状況ですがご予約お待ちしております。ご予約はこちら
092-725-6870 日本料理ゆるりまで。
追伸:GWの営業予定はまだ決めておりません。決まり次第お知らせいたします。