青梅の炊き方。
青梅、梅の季節です。炊きますか。
青梅、良い香りです。炊くにはちょっとコツが要りますが、日本料理らしい仕事なので毎年懲りず?いや、飽きずにやっています。最近は便利な瓶詰めもありますが、私は自力で炊く派です。
炊く手順を解説します。
1、梅を洗ってヘソをとる。
まず洗います。虫や埃を落とします。それから「ヘソ」、枝に付いていたところです。窪んだ処に付いている茶色い小さい奴です。爪楊枝などを刺して外します。そんなに苦労は無いと思います。
2、炭酸塩で揉んで30分程度放置。
炭酸塩は塩10:炭酸1の割合です。一つ一つ丁寧に摺り込みます。灰汁抜きとできるだけ色が悪くならないように、そして皮を柔らかくする効果もあるそうです。但し、工程の途中で「色は飛ぶ」ので正直気休め程度です。面倒なら塩水に一昼夜つけておくという方法もあります。30分ほどおいて水洗いします。
3、捨て蜜で炊く。
「捨て蜜」とは下煮をする砂糖蜜です。青梅の灰汁や渋味が出るので私は捨てます。出来れば「銅鍋」で炊きたいですね。無い場合は「銅板」、ホームセンターなんかで売っています。面倒なら「10円玉」です。
銅イオンとの化学反応で緑色が綺麗に出ます。時間が掛かる場合もありますので、「銅鍋」のまま保存や銅板入れたまま保存など色々方法はあります。
3-2、ここが最大の山場でありポイントです。
捨て蜜は水10:砂糖3:酢1の割合です。まずは材料を合わせて沸かします。一度沸騰させてから
絶対に70℃以下まで温度を下げてください!これ絶対!
なぜか?梅は70℃以上で加熱すると皮が破れます。なので熱い蜜に梅を投入すると残念な結果になります。破れてもOKな人は温度を考えずに投入してください(笑)。超とろ火で「70℃」を超えないように炊いていきます。ちょっと温度が上がりすぎたら「火を止める」「ガス台からはずす」など工夫してください。
よく「何分くらい炊けば良いですか?」と言われますが、ゆるりの場合はちょっと柔らかくしたいので様子を見ながら20~30分くらいです。さわったり、食べたりして確認です。また下味は漬けたいので味が乗る程度には炊きます。
その後、ボウルなどに氷水を作って鍋ごと冷やします。
4、新しく蜜を作って漬け直す。
蜜は水10:砂糖3位の蜜です。捨て蜜同様に一度沸かしてから最低70℃までは温度を下げてから漬け込みます。個人的には2日ほど於いて蜜が馴染んだ位から使い始めます。日持ちをさせたい場合は蜜をこまめに変えるか、蜜の10%程度のホワイトリカーや梅酒を入れると良いでしょう。
上手にできましたか?
って、ま、ご家庭ではあまり作りませんよね・・・。でもチャレンジしてみてください(苦笑)。
ともあれ梅一個でもちゃんと作ってます、季節感って大事です。良かったらゆるりのHPの方もご覧下さい。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。