お魚料理のお話

ふぐ刺:日本料理ゆるり 福岡市西中洲の和食、日本料理

ふぐ刺し、約20枚(正確には19枚・・・)

かなり薄く引いたので写真では何枚か確認できない。

身質が固かったのでかなり薄めに引いてしまいました。

薄ければ良いわけではないですが、薄い方がお客様の反応は善いです。

見た目の話ですね・・・。見た目も確かに大事です。

しかし、案外厚切りも美味かったりします(笑)

本来は「ふぐの身質、状態」に合わせて厚みを決める。

先ほども書いたように「身質が固い」場合薄く引きます。「身質が固い」=水分が少ない、といったイメージです。なので薄く引かないと食べ難い、よく噛まないと味が感じ難い、と言った具合です。そのため噛んだ時に旨味が出やすいように薄く、です。

身質が緩い(ちょっと柔らかいとは違う)場合は少し水分が多いので、厚めにして食感を良くする、噛み応えを持たせる方が「ふぐらしい美味しさ」を感じていただけると思います。水分が多いので少し旨味が薄く感じる事もあるので、一枚の幅を広く取って舌に当たる部分を多くしたりもします。なのでたまに「二枚引き」といって一枚を開いて幅を倍にするという技術も使ったりします。

しかし、一枚ずつ食べる訳ではないし(笑)

「ウチは最適な厚みで切っております、

出来れば、いや、必ず一枚づつお召し上がり下さい」

とか私は言わないですから。

2・3枚まとめて食べるから楽しいのでは?そしてだからこそ「ふぐ食った」感があるのでは?

勿論、一枚づつ丁寧に食べて頂いてもかまいません。一応、拙い技術、感性ではありますがそのように調理しております。それもまた楽しみ方の一つです。

以前「ふぐしゃぶ」をして怒られた件を書きましたが、そうやって「食べ物」って楽しむモノでもあると思います。なので自由に選択してもらって構わないと基本思っています。

ただ、「このふぐ、マヨネーズで食べたーい」とか、ちょっと遠慮していただきたい・・・。

そこまで行くと「それはお家でやってね。」って話です(笑)

師走もそろそろ折り返し、今年もそろそろ終わるのか。

そう思うとちょっとだけ複雑というか寂しいと言うか。いろいろあった、いや、コロナ一択の一年でしたがそれはそれでどうしようもない、仕方の無い事ですし、人生山あり、谷ありアリですからね。来年笑えるように今年の少ない時間も頑張ります。

12/28まで予約が入ってしまったので、12/28までは営業します。おせちの仕込を考えればちょっと怖いですが。

ご予約はこちら 092-725-6870 ゆるり まで。

追伸:「ふぐの骨」だけ揚げたら美味しいですか?というご質問がありました。

恥ずかしながらやった事がないので正直に「わかりません」とお応えしました。

まだまだ探究心、想像力が足りないようです。精進します。

因みに「ふぐの骨」っていうのは鍋の食べ残し、というか、リアルな「骨だけ」の話です。