丹波蒸。
丹波篠山が栗の名産地であることから、栗を使った料理に「丹波OO」という。日本料理では産地から名前を付ける事があり、「有馬煮」「鞍馬煮」は「山椒」の産地とったもの。と言いながら今回の栗は熊本産。
今年は雨や、台風の影響で生産自体はあまりよろしくないようだ。去年に比べてやや小ぶり。しかし、味、甘みは悪くない。残念なのは本当にサイズだけ。剥いて甘露煮、渋皮煮にするとやっぱり小さい感じが否めない。栗ご飯や栗おこわにしても良かったが、今回は蒸して裏漉しして蒸し物に。
今回は「赤むつ丹波蒸」。赤むつは三枚に卸し、骨を抜き、軽く塩をしておく。栗は鬼皮、渋皮を剥き酒、塩を振ってから蒸し器で蒸し、熱いうちに裏漉する。冷ました後、半立てした卵白とさっくりと混ぜ合わせる。丹波蒸にはクセの少ない白身が良いように考えている。仕上がりは魚と栗がフワッとしっとりする感じがベスト。栗の風味>魚の風味になるように作って行く。
赤むつは一口より少し小さめに切って、霜降りをし鱗などは丁寧に取り除く。酒で洗ってから器に盛り込み、5割程度蒸し込んでから栗を乗せて再度蒸す。その間に餡をつくる。今回は栗の風味を活かすために二番出汁にて銀餡(濃口合わせではない餡)を合わせる。菊花、三つ葉は栗の風味の邪魔をしない程度に。山葵は味がギュッと引き締まるので是非添えておきたい。
蒸しあがったらすぐに餡を掛けアツアツを召し上がってもらう。スプーンの用意も忘れずに。
口の中で広がる栗の感じが秋を感じさせる。
この季節には是非召し上がっていただきたい逸品だ
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西中洲の和食「ゆるり」
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