カウンターで一人飯。
仕込みの段取りもほぼ終わった。
朝からやっていたので小腹がすいた。
何か食べよう。
余りものの筍ご飯、試し割りした半熟玉子、南蛮漬。
うちの店は基本「まかない」はない。
ただし、スタッフさんにはお客さんに出す物を
少し(刺身なら一切れとか)をあらかた全部「つまみ食い」をさせる。してもらうのではなく、半ば強制。
自分が運んでる物がを「美味い」と思わないと多分、良い接客もできないはず。「テキトー料理」を造れば、「テキトーに接客」される。いろんな意味で「自信」が持てなくなるのだろう。スタッフが「私も食べたい」と思うことは自分にとっては最低限のバロメーターでもある。
しかし、たまに「どうしても肉じゃが食いたい」とか「野菜炒め食いたい」時がある。というか、仕入れに行って食材を選んでいると「食べたくなる」。美味しそうなジャガイモみると「肉じゃがしたら美味そうね・・・」「作りたいね・・・」「食べたいね・・・」で最後は「食べてー、どうしても」になって作る。「自分まかない」だ。
気分がノッていると「今日は牛タン肉じゃが」とか、「スペアリブ肉じゃが」とかになることもあるし、「やっぱスタンダードでしょ。」の日もある。お店の献立とは関係の無い「自分が食べるための料理」なので月一作るか、作らないか。ただ、無茶苦茶食べたいので変な気合は入っている。その日に当ると、「献立」の邪魔しないところでついついお客さんのも勧めてしまう。
「肉じゃが作ったのですが、食べます?」と。
「この店で肉じゃが?」という方や、
面白がって「肉多めで!」と乗ってくれるお客さん、
反応も様々で面白い。
「肉じゃがが一番美味しかった」と言われると切ないが。
「食べたいときに食べる」が一番美味しい。
そして「食べ時を逃さず食べる」べき。
旬もそうだが、「出来たて」「作りたて」もそう。
どんな料理でも美味しい頃合を逃さず食べていただきたい。
お腹も満たされたので仕込みの続きをはじめよう。
追伸:そろそろ弁当の盛り込みをするときはクーラーが必要になってきた。食中毒にはご用心。
TEL:092-725-6870(完全予約制)
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