「温まる汁物|福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」


週末は大変な寒波でした。週が変わってからもキャンセルや予約日の変更など何かと影響が残っているようです。

寒い日はやはり「汁物」が恋しくなります。
鍋であったり、豚汁、つゆだくのおでん、といった「懐石のお椀」とはまた違った「汁物」です。具沢山でフーフーしながら食べる感じと言えば伝わりやすいかもしれません。

先週末、思い切って留椀を土鍋で作るという暴挙に出ました。接待のお席ならお上品にお一人づつ「蟹汁(献立的には 田舎汁仕立 蟹と湯葉)」をお出ししても良い(出すべき)ですが、ご家族での食事だったこともありちょっとした遊び心と物凄く寒い中ご来店下さったことへの感謝も込めて作った感じです。

ただ、「冷凍の蟹入れて土鍋で味噌汁」ならゆるりではやらない方がましと思っています。正直それなら家でもできますからね。やるならとことんやる。
まずは活物の蟹を仕入れます。今回は紅ずわいの雄(仕入れ先で見つけたからこの献立にした)を丸ごと一杯使うことに。手足をはずし、胴は蒸してから殻を開けて味噌をとり食べやすい大きさにカット。
脚は身を取り出しやすいように殻をそぎ取り軽く酒で洗います。そぎ取った殻を鍋で煎って風味を出してから昆布出汁を加え「蟹出汁」を作り、麦味噌を溶かして田舎汁を作ります。
鍋に生の蟹足を並べ真ん中に甲羅盛した胴の身を入れます。田舎汁に生湯葉、蟹味噌を入れて温めてから鍋に注ぎ、三つ葉をたっぷり入れます。
あとはお客様のお席で火にかけて沸いたら完成です。豪快にして繊細。で、家族団欒といった感じでしょうか。寒い日にはぴったりと思います。

悪天候で農家さんは大打撃、漁師さんは漁に出れない日が続いています。こういう時こそ食材の大切さが身に沁みます。そんな話をしながら家族で食卓を囲むのも良いと思います。

追伸:しかし、今回は失敗が一つ。蟹食べてる間は「・・・・・・。」シーンとしていました、会話は一切なし。仕方ないと言えば仕方ないか。

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西中洲の和食「ゆるり」
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