鮎尽くしで前菜を造る
鮎が好きなので鮎ばかりで前菜を。
夏を代表する魚、鮎。
琵琶湖の近くや熊本の人吉で育ったせいか、おそらくは普通の人より思い入れがあると思います。ノスタルジーですね、美しき思い出です。
毎年思っています、天然の鮎を店に生簀を作って飼いたい!と。しかし、今のところ実現していません。養殖ならなんとかなるのでしょうが、そこは妥協するところではないと。
鮎の料理をちょいちょいと。
琵琶湖産鮎南蛮
琵琶湖産の小ぶりのあゆをまずは南蛮漬に。揚げたて、漬けたても美味しいですが南蛮酢がなじんだくらいもやはり美味しいです。玉葱、人参などの香味野菜は入れずに造っています。普通に唐揚でも良かったです。
宮崎産小鮎有馬煮
ちょっと小さめ、塩焼きにするなら一人二、三本食べるくらいが丁度良いサイズです。骨も柔らかめなので頭から尻尾まで食べていただきたい、そんな鮎です。今回は一度素焼きにしてから有馬山椒を入れて甘露煮にした「有馬煮」です。全部食べられますが、今回は頭、尻尾、ひれを取り除いて三等分にして盛り付けます。木の芽の時期ではないのでわざわざのせませんが、山椒の実で風味は十分です。
矢部川天然鮎一夜干
以前仕入れたときに何本かを一夜干に加工しておきました。骨まで食べるには大きすぎたので開きにして中骨を外してから一夜干に。こんがり、パリッと焼いてから片身を三等分位にカットします。頭や尻尾の方は私が食べました、特権です。というよりも苦手な方が多いので外します。
白うるか
鮎の白子と真子の塩辛です。市場で仕入れています。三つ葉を和えて塩辛さを押さえて、爽やかな風味を加えています。あまり沢山食べるものではないですから小さめの珍味入れに上品に盛り付けます。酒飲みにはたまらないと個人的には思います。
9月には子持ちの鮎も出てきます。
夏の鮎が終わると、落ち鮎、子持ち鮎の時期になります。
子持ち鮎は王道の甘露煮だけでなく、塩焼きや西京焼も美味しいですね。あまり時期が過ぎて卵たっぷりになると個人的にはあまり好きではないのでちょっと早めの時期がおすすめです。オスの鮎は身はしっかりとしますが骨は固い!そしてデカイ!のでこれこそ一夜干向きです。
鮎は足が速い(鮮度が落ちるのが早い)魚なので冷蔵庫で何日も保存できるのもではありません。召し上がりたい時は必ず予約をしてください。