ふぐを粕焼にする。
どんな河豚でもできますが今回は虎河豚。
粕漬なら鮭や鱈が王道でしょうか。また焼かずに召し上がるならタイラギ貝、数の子、鱈子、なども美味しいです。ちょっと炙っても良いかと。
ふぐも色々な種類があります。縞河豚、かなと河豚（しろさば、くろさば）、真河豚、しょうさい河豚など。可食できる河豚は大体こんな感じです。今回は虎河豚で作りましたが、身質が違うかなと河豚などは作ってみると面白そうです。
上身（捌いた身の事です）に塩を当て、水分を少し抜いて、塩味を馴染ませてから粕床に三日ほど漬けておきます。粕床は酒粕、砂糖、味醂、米焼酎を合わせて作っています。
炭火でじっくり時価を掛けて焼く
河豚は脂身がないのでしっかり焼き締めて旨味を凝縮した方が個人的には好きです。身を真ん中から開いて串を打ちじっくり焼いていきます。よく言いますが「焼くというより、焼き上げる」と個人的には表現しています。火が入れば「焼けて」はいますが、美味しいかはまた別問題。ある程度「脂を落とす」「水分を飛ばす」という作業も大切です。
この地味な美味さが結構後を引く・・・。
粕焼、粕漬はあまり馴染みがないかもしれませんが、結構美味しいものです。ふわっと香る吟醸香は日本酒との相性も抜群です。王道の料理ですが「西京焼」「若狭焼」「幽庵焼」ほどメジャーにはなりきれない、ちょっと切ない感じも嫌いじゃない（笑）
王道ですが河豚料理としては「変化球」でしょうか。美味しいので問題はないと勝手に思っています。