いかの塩辛作ってみた:福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり


栄えないから写真は無しだ。

いかの塩辛作ってみた。ので作り方なんか。

今回はするめいか。他のいかでも作れます。

昔お世話になった親方に言われていた事。

既成品は自分で作れるようになったら使っていいよ、って。確かに。

個人的には「飲食店で働く人」ではなく「板前さん、職人さん」になりたかったので非常に腑に落ちました。何でも自分で作るのは楽しい、そのタイプの人間です。

いかの塩辛、正直言えば買ったこと無いです。あまり使うことがないので。

では、いかの塩辛作りますよ。

1、いかを解体する。面倒なら魚屋さんに頼んでください。

胴から足を引っこ抜く。軟骨を上にして指を入れるとくっついている所があるので外すと良いです。内臓(ごろ)と墨袋を破壊しないように。胴は軟骨と耳をとって皮と内側の薄い皮をとる。胴の方は、墨袋をとってごろから下を切ってから目玉、とんび(口ばし)をはずし、長い手(触腕)の先を切り落とす。

2、足、耳をさらに処理する。

大体、するめいかの場合は胴だけで作ることが多いのですがゆるりでは足、耳、軟骨(目とくちが付いていたところだけです)も入れます。

足ですが、目、口ばしが付いていたところは綺麗に粘膜をとります。水洗い、リードペーパーで拭く、塩で磨く、何でも良いです。

それから吸盤を全部とります(笑)。めんどくさい(笑)

そう、めんどくさいので霜降りします、さっと湯通しです。吸盤と周りの皮に軽く火が入ればいいので、さっと湯通しして「余熱で火が入る」のを防ぐために氷水に落とす。

その後、ふきんや指(爪)で吸盤をとります。生より全然楽です。ついでに耳もいっしょに処理。生でも皮ははげますが面倒です・・・。

3、塩をあてる。

ごろは白子や他の内臓をとります。どれかわからん、場合は茶色いとこだけ残せばいいです。その後塩付けにします。多くないですか?ってくらい塩をします。塩味をつける・・・ではなく水分を抜く、殺菌するが目的です。半日から一日おいておくと水が出ます。ザルに置いて受け皿やボールをおいておけば水分が落ちるので後が楽です。

胴身は軽く塩をあてます。塩焼きの塩気より少なめ、これも味付けというより水分を抜くためです。その後、軽く風干するか脱水シートで挟んで水分を抜きます。

足、耳、軟骨も同様に塩をして水分を抜きます。

4、ごろと身をまぜる。

ごろは水洗いをして塩を落とし、きれいに水分をとります。その後裏漉しして「いか肝ペースト」を作ります。

身と耳は細切りにします。太さはお好みでで大丈夫ですが、あまり太いと食べ難い、あまり細いと食べ応えがない・・・。ですがここは好みです。何ミリとかありません。

足と軟骨は小さめに切ります。身より食感が固いので軟骨は「コリッとしたアクセント」が残る程度、足は邪魔にならない程度に切ります。

いか肝ペーストと身を混ぜます。よく混ぜて味見をします。ここではかなり薄いはずです。もしこの時点でしっかりと塩味を感じる事ができたら

「塩を加えない、味を足さない」という選択をしてください。これ大事。

少しづつ塩を加えて味を整えます。塩が基本ですが塩の変わりに柚子胡椒でも構いません。できれば「ちょうど良い味」を目指してください。

タッパなどに移して空気にあまり触れないようにラップをピタッと落として蓋をし、冷蔵庫で一日置きます。

5、仕上げる。

よくかき混ぜて味見をします。前日よりやや塩気が引けている、まろやかになっているはずです。塩や柚子胡椒で少し塩気を足して、薄口、酒、味醂を少しいれて味をまとめます。

あとは白飯や日本酒を用意すれば食べるだけです。4,5日は冷蔵庫で保管できます。小分けして冷凍も可能ですが若干食感が悪くなりますが十分美味しいですよ。

何気に作っていますが字面にするとなんだか大層な事をしてるような気分になりますね、大した事は何もしてないのですが・・・。

失敗しても楽しい。まずは「やってみる」

塩辛の失敗は「塩が多い」「しょっぱくて食べられない」です。解消する方法は色々ありますが簡単ではありません。まぁ、一番簡単なのは「いかを増量する」ですが・・・。

ちょっとしょっぱい、とかなら「酒のアテにもってこい」「ご飯がすすむ!」と良い方に割り切ればいいですし、ちょっと薄いなら塩や醤油、柚子胡椒を足せば問題は解決です。

最初は美味く出来ない、たとえレシピがあっても、です。

私、失敗しませんので・・・、なんて人もいますが、個人的には「私は失敗だらけ(笑)」です。特に才能があるわけでもない凡人ですから、怒られ、貶されやってきました。

ま、たかが「料理」ですから、食べれる程度の失敗は良いと思います。

「俺は失敗せんけどな!プロ板前やから!」

と豪語しますが、失敗はしてますよ、数限りなく。ただお客さんに出さないだけです。だってプロですから。それがプロの責任です。

ではご予約お待ちしてます。 092-725-6870 ゆるりまで