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焼物は少し時間を下さい:福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり

お次は焼物です。少しお時間を下さい。

と、お客様にお伝えすることがあります。

大体というか、ほぼ100%のお客様が笑ってご了解くださいますが、ゆるりの歴史上、一組だけ「時間の無駄」といってぶち切れたお客様がいらっしゃいまいた。こちらの努力不足やお客様の事情を汲み取ることができず申し訳りませんでした。できる限りテンポ良くお出しできるように更に頑張ります。

「焼く」のではない、美味しく「焼き上げる」

確かにオーブンに入れるなり、炭火の上に置くなり、天火の焼台に乗せれば「焼く」ことは出来ます。火が入った状態にすることは可能です。

しかし、それが「美味い」のか?は別問題です。

例えば焼肉の時

焼きすぎたら美味しくないですよね?生っぽかったら焼肉感ないですよね?

好みはあれど、「程よいところ」で食べたいですよね?

それと同じで日本料理の焼物、魚を使うことが多いですが、物によって焼く時間、温度、焼き方などを変えて「焼き上げる」料理だと考えています。

例えば、甘鯛の西京焼きなら、ふっくらジューシーに仕上げたい、皮目には少し色をつけたい、鮎の塩焼なら頭から尻尾まで丸ごと食べられるサイズで骨まで食べられるように焼きたいがカリカリでになっては困る、干物なら・・・。

考えることは沢山あります、実は複雑。

焼いて置いとけば良いじゃない!温め直せば!!

とか言うのはナンセンスです。簡単です、それ、美味いの?

接待でもご家族でもお友達とでもそうですが、

「美味しいものを食べてもらいたい」「美味しいものを食べたい」

のではないのですか?取り合えず高そうなモノ並べてよ・・・ですか?

何かちょっと違うような気もしますが、そういうご要望ならお応えします。

断言する。焼物は焼きたてが美味いに決まっている。

温い刺身と冷めた焼物、どちらが嫌かといえば温い刺身ですが、当たり前に考えて「刺身は冷えている方がいい」ですし「焼物は熱々がいい」に決まってます。至極当然、疑う余地なんて1ミリもありません。僕はこの当たり前のことを必死こいてやっている、それだけです。

だから、「少し」時間をいただく。

実際にお刺身が終わられてから15分も30分もお待たせしません。仕上げる時間、焼き上げる時間を「少し」いただくだけです。

焼きすぎてもあかん、焼かなすぎてもあかん、のです。

何度で何分とかありません。それで焼けるとしてもお客さんのタイミングは別物です。ちょっとだけ気長に待っていただけると助かります。

さて、今日も焼まくりました(笑)

金目焼いて、鮎焼いて、うなぎ焼いて、合鴨焼いて、牛焼いて、あっ、茄子も焼きました。太刀魚も焼いたな、焼まくりです。すべてが焼物でお出しするわけではないですが、他の料理に使う素材まで考えると焼まくりです。忘れてました、枝豆もでした。

好きなんですよ、焼物が。

多分一番素材と向き合う時間が多い料理なんです、焼物が。脂の乗り、身の質、仕入れの時から始まり、お客さんにお届けするまでずっと手を掛け、目を離せないというかちょいちょい相手してあげないといけません。手が掛かる子ほど可愛い、に似た感じです。

今日でお盆も終わります。

明日からお仕事の方もいらっしゃることでしょう。残暑厳しいでしょうが頑張っていきましょう。

ご予約はこちら 092-725-6870 ゆるりまで。