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日本料理、和食のマナー基礎編:福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり

日本料理、和食のマナー基礎編

簡単な作法とやってはいけないこと。

たまに聞かれる事がありますので、簡単なというか、この程度知っていれば「出来る人」とお店の人に一目置かれると個人的には思います。ゆるりでは作法についてはあまり気にしませんが、接待や、目上の方とのお食事ではスマートな印象をもっていただきやすいですし、何より上品に見えます。そんなに難しいことではありません。

簡単な作法

お椀の蓋、をどうするか?

食べる時は蓋の水滴を切って逆さに置きましょう。水滴がお膳やテーブルに落ちないようにしてください。お召し物が汚れたり、何より「びちゃびちゃのお膳やテーブル」は美しくありません。

食べ終えた後は、蓋を元通りに戻してください。蓋を逆さにする=食べ終えた事を知らせる、は間違った作法です。高級漆器の器などは塗りや金箔を傷める事にも繋がります。蓋の内側の細工や絵を見たい時は手にとってご覧ください。

お造里(おさしみ)の醤油がこぼれそうなときは?

日本料理は器を手にとっても良いので、手を添えるのではなく、造里醤油の器を持って添えて下さい。また、お醤油を個人で注ぐ場合は、少なめに注いでください。たっぷりとお使いになる方も足りなくなったら継ぎ足すようにしましょう。また、山葵は醤油に溶かず、切り身に乗せる方がベターです。特に生山葵を使用しているお店なら是非。

他の場合も汁やつゆが落ちそうな時は器を手にとって下さい。

食事中のお箸はどうするか?

極々当たり前ですが、箸置きに置きましょう。食器の上に置くのは「まだ食べています」のサインではありません。食べ終わったら箸置きに、も間違いです。食べている途中であっても箸置きに置いてください。

煮物の出汁が美味しそう、どうする?

器を手にとって飲んで頂いてかまいません。基本的には「口当たりの良い器」をお店は選んで使っていると思います。そうでない場合は、小さめの匙や蓮華を持って来てもらいましょう。間違っても指で舐めたりはしてはいけません。

やってはいけない作法、やらないほうがいい作法

過度な宝飾品や香水など

あまり過度な宝飾品や香水などはご法度です。白木のカウンターを大切にしているお店も多くありますし、高級なテーブルを設えているお店もあります。時計や指輪、ブレスレッドなどで傷をつけないように注意して下さい。また塗りのお椀などにも気をつけて。

香水などは女性の嗜みとしては大切なものですが過剰になるとあまり好感が持てないように思います。宝飾品もそうですが「上品」な雰囲気がお店には好まれます。

箸の巻紙をちぎる

絶対にNGというわけではありません。が、あまり「美しくない」上に粗野な印象を与えがちです。箸を横に持ち、上下、どちらでも構いませんので一本をスライドさせるだけで綺麗にはずせます。

テーブルやお膳の上で器を引きずる

テーブル、お膳は非常にデリケートです。また、傷が入った場合、補修や取替えは容易ではありません。特に陶器の大きな鉢や皿の場合は間違いなく傷が入ります。考えてみてください、車にちょっと傷が入ると気持ちが滅入りますよね。それと同じです。宝飾品と同じく注意していただきたいと思います。名店の中には一枚ウン万円するお膳を使っているお店もあります。値段はさて置き、やはり傷モノは嫌なものです。

器を重ねる

よくやりがちですが、本来は好ましくありません。お客様のお気遣いは十二分に理解できるのですが、器が欠けたり、漆器に傷が入ったりすることがあります。お店の人は「この器高いですから注意してください」なんて野暮な事は言いません。器を下げて欲しい場合は、お店の人に「下げてください」と一言、遠慮なくお声賭けをすればいいと思います。

最近はお店の都合で「重ねやすい、重なるように」作ってある器が大半ですが、本来は重ねるものではありません。特に骨董や作家さんの一点ものなどはそのようには作られていません。価値がわかる、わからないは問題ではありません。作法として留意いただければと思います。

その他、色々・・・

焼き魚をひっくり返す・・・上身を食べて、骨をとり、下の身を召し上がってください。理由は長いので割愛です。

刺し箸、寄せ箸、舐り箸・・・お料理に箸を突き刺す、箸を使って器を自分のほうに寄せる、相手のほうに押す、無駄に箸をくわえる、舐める。やはりお箸の使い方一つで上品に見えます。

昔は「箸の使い方」で育ちがわかる、なんて言われてました。箸の使い方で育ちなんかわかるわけはないですが、そのように感じる方も未だにいらっしゃいますし、正直言えば、「箸くらいは日本人なら使えて当たり前」とも思います。無茶苦茶上手くなくても良いですが、人並みには使えた方が良いかと。

写真撮りまくり・・・お写真を撮られるのはご自由ですが、出来れば熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに召し上がっていただきたいと思います。また撮影禁止や店主が撮影を好まないのを知っていながら写真を撮影し、食べろぐやブログなどに上げている方をたまに見かけます。ちょっと立ち止まって考えていただきたいと思います。

ついでに言わせていただくと、ゆるりの料理はSNS映えなんてしません(笑)そんなことは考えて作っていません。あしからず。

作法の話になると毎回言っています。

作法は大事ですが、あまり捕らわれすぎてもいけないと思っています。作法に気をとられて食事が楽しくないのは本末転倒です。食事は楽しく、と常々思います。そのためにもちょっとした作法が身につくように日頃から気にしておくと良いかもしれませんね。

あまり作法にうるさくない店です。

ご予約はこちらから 092-725-6870  ゆるり まで。