「温故創新|福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」


久々の古い本。
平成5年のものなので、22年前。
あ、これ20000円もするんだ・・・。
「新しい日本料理」とあるが、今やクラシック。

古い料理書集め?は半分というか、ほとんど趣味。新しい技術や食材への触覚はほどほどにあるつもりであるが、「流行りもの」に関しては全くない。料理、音楽、服とかホントに疎い。それよりも「古い」とか「昔ながら」、「自分に合った」が自分の琴線に触れることが多い。

今ではネットで色々調べられる。便利だし時間もかからないので、ちょっとした事は自分もネットで調べる。自分の場合は忘れてもいい事というか重要度が低い物が多い。

料理に関しての知識は「本」に重きを置いている。
特に専門書の割合が高い。「板前」である以上は「料理上手なお母さん」に毛が生えた程度では誰も納得しない。ただ素人さんより魚が上手に扱える程度では意味もない。

昔の本にはレシピ(和食で言う「割り」)も載っているが、そこはあまり重要ではない。目安にはなるがそれだけ。味付けなんてものは「食材」「目的」「バランス」で決めるものなので一遍通りに「はい、これで」何てわけには行くはずがない。うどんや丼物のような一品料理なら「必殺の割」一本でも良いが「会席」や「懐石」のような何品も出す料理なら「目的」「バランス」はとても大事。

面白いのは、今の調理場ではほとんど教わることのない「お重の詰め方」「お弁当箱の使い方」などが事細かに説明してあったり、車海老の揚げ物だけで見開き2ページ(説明いらたら6ページ)、同じ料理を目的にあわせて3パターンの器に盛り付けたり、考え方だったり、基本に準じた事柄が丁寧に解説、説明されていること。
後は辛辣なご意見。「一品料理で成立するものをお弁当に詰めるのはいかがなものか?ウナギの蒲焼、鮪の刺身、天婦羅、握り寿司。まず、お弁当箱に天婦羅はいただけません。油の冷めてしまったものはよろしくありません。」「ご馳走感のある物をこれ見よがしに盛り付けるのは何とも卑しいものです。」・・・と。反省もしながら激しく同意。また、「決まり事は確かにありますが、食べる方が食べやすいようにお造りすることが大切です。」といった言葉も随所に出てくる。

流行りとか最新のOOとは全く無縁の内容。
しかし、自分には新しい発見の連続。盛り付けも、料理の内容にも勉強になるところが多い。この古典の中からインスパイアされて出来上がる、出来上がった料理もきっと数多くあるはずだ。

ま、ホントにこれは趣味の範疇。好きな漫画読んでるのと大差はない。「何が楽しいのか全くわからない」と思われるのが趣味というものだと思う・・。

追伸:お節の予約はお早めに。どこの店も人気店はすぐに売り切れるみたいです。

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西中洲の和食「ゆるり」
接待やお祝いのお席に、個室でゆっくりとお食事をお楽しみください。
福岡県福岡市中央区西中洲1-14 プロスペリタ西中洲4F
TEL:092-725-6870(完全予約制)
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