「フォアグラと山葵のシュー｜福岡、西中洲の和食、日本料理　ゆるり」

今回の甘味はシュークリーム。

以前の甘味でカスタードクリームを使っていた。
何となく思いつく。「これにフォアグラの裏漉し混ぜたら美味いかもね・・・。」フォアグラはちゃんと扱えば、獣臭さもないし、むしろ「コク」とどんぐりにも似た「独特の風味」を楽しむことができる。「で、ホイップには山葵を混ぜる」というアイデアが出た時点で作ることを決める。

言っておくが、「フォアグラ」や「山葵」を使ったデザートは世に出ているので特段、新しいものではないと勝手に思っている。

しかし、自分は板前ですから・・・。
シューなんて作ったこともないし、正直、甘いものがあまり得意ではない。しかし、やると決めたらやる、というわけで店が終わったら調べもの、レシピやコツを調べ、それでも解らないことは本屋で立ち読みして知識を集めまくってくる。

そして、試作するが、
膨らまないとか、中がいまいち焼きあがってないとか、色々と失敗を積み重ねる
洋食をやってる後輩や先輩、お菓子造りの上手な女の子、お師匠さんに質問しまくり、日曜日に店に籠って練習というか、実験、試作を繰り返す。で、何とか形になったものがこれ。

そんなに頑張ってやらなくてもいいんじゃない？

と言われることも正直ある。
でも、お客さんに出すなら、
「まぁまぁ上手くできた60点」よりも、
「頑張って作った納得の80点」を出すべきだ。

100点満点が一番だが、作れば作るほど100点には行きつけないのが「料理」だし、満足したら終わり、その先はないように思う。

表現したいものに対しては妥協できないのでやってるだけで別に苦痛でもないし、「頑張ってる」とかも正直思わない（笑）。ただ、面白いだけである。

次は何を思いついて、何を作るかはわからない。
しかし、「料理」への興味が尽きない限りは何かしらやり続けるんだろう。

次の課題が早くでてくればいいな。