鯵の卯の花寿司。
卯の花、つまりは「おから」です。
おからは「安い材料」ではありますが、中々奥深い味ですし、美味しく頂くには手間の掛かる食材でもあります。
おからは「安い材料」ではありますが、中々奥深い味ですし、美味しく頂くには手間の掛かる食材でもあります。
料理屋ではまず、「水こし」と言う作業をします。大豆のカスや皮などの口当たりが悪いものを取り除く作業です。フードプロセッサーで強引に細かくする手もありますが、少しざらっとした感じが残るのであまり好きではありません。
目の細かいざるに入れ、水の中で濾す。それだけですが、時間は多少掛かります。自分はその後、もう一つ目の細かいざるや裏漉しの網で濾すのでかなり面倒です。濾したらさらしで固く搾ってから調理します。
おからは「きらず(きらす)」などとも言われ、大分の臼杵には「きらすまめし」という郷土料理もあります。すっぽんの出汁で炊いたものを「丸きらず」などと言ったりもします。どちらも昔ながらの「古典」料理ですが、今回は別の古典料理、卯の花寿司を作ることに。
まずはおからを煎って水分を飛ばし、後は砂糖、酢、塩、少量の薄口で味を付けていきます。握って形が整う程度まで煎りあげて完成です。寿司ですので口の中でほどける感じのイメージが大切で、どの程度まで煎り上げるかは経験と正直、勘です。どちらかと言えば「鯖」より「鯵」の方が相性が良いようなので今回は「鯵の酢〆」にて棒寿司を仕立てました。
コツは「おからのバサバサ感」を感じさせない事。
さっぱりした箸休めにお出しする。
いつも古典には「新しさ」を感じる。
今回は変化球的な料理だが素材は超クラシック。
やはり日本料理の奥は深い。
更なる研鑽を積まねばならんなぁ・・・。
やはり自分には「流行り」を追いかけるより、地味に調べものをしたり、練習する方が向いているようだ。コツコツと積み上げて行こう。
追伸:昔の料理の本はやはり面白い。基本の積み重ねみたいな感じにカッコよさを感じるなぁ。
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西中洲の和食「ゆるり」
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TEL:092-725-6870(完全予約制)
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