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「時化のときでも|福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」

おはようございます。
夜中に見た人は少ないでしょうから。

天気予報は当らない物で「えー!!!!」と思うときもある。
時化続きで魚無いなー、びっくりする。
それでも何とかするのも「腕の見せ所」である。
養殖、冷凍だのみの店には関係ない話ではあるが。

予約さえ早めにいただければ、時化で魚がなくても、高くてもなんとかするのが板前である。
天気予報で時化の具合を確認して先買いするとか、生簀で飼ってもらうとか方法なんていくらでもある。
漁師さんの中には、世界中の潮流や気温、月の満ち引きまで調べて漁に出る人もいる。正直「天然の魚」とはそういうものである。

今日は、「色んな物を沢山、できればあまりお目にかからないものがいいんですけど・・・」というお話。
珍味?しかし話をきいているとお酒は飲まないようだ。

という訳で「本日の献立」。

先附:鯛白子海鼠腸掛 防風

小菜:車海老、蛍烏賊、空豆、あおさのジュレ
鉤蕨

椀: 合馬筍摺り流し、すっぽん道明寺、
若たらの芽、l姫筍、板独活、
ブラウンマッシュ、へぎ橙

造里:一、河豚昆布和えときすの湯霜唐墨添え
一、鯛雲丹巻、飯蛸、中トロ

焼物:一、焼蛤 酢橘
一、錦アスパラと細魚黄味いくら焼
一、稚鮎有馬煮 土筆胡麻和え

凌ぎ:鯨うね ポン酢

煮物:一、丸茄子田舎煮 絹鞘
一、真つぶ柔煮大葉まぶし

箸休;赤龍芋と鳥肝ペーストの桜餅見立て

強肴:鹿の塩焼 スナップ豌豆

おまけ:おこぜの煮付 豆腐、筍、茗荷

止皿:フルーツトマトに藻塩

食事:雲丹と若牛蒡のご飯

留椀:田舎汁仕立 うこぎ

香物:アロエ紅梅漬

甘味:あまおうシラッペ煮と抹茶のチョコプリン

一品、一品はシンプルで量は少な目。
しかし、相変わらず「手数」は多い(笑)。

時化で魚がないときもある。
それでも「会席」としての完成度を下げるわけにはいかない。セオリーは大事だけど「教科書通り」だけではツマラナイ。
造里も焼物も「盛り合わせ」でも良かったのかもしれないが、あえて「別皿」として出す。それだけで「印象」も「味」も全然違ってくる。

「品数が沢山ある献立」のほうがウケはいいのだろうが、そんなものは自分にはとってどうでもいい。
「目的のある献立」をつくり、楽しんでもらう。
そして自分も楽しむ。こっちのほうが大事。

仕入れも仕込みも正直、時間は掛かった。
それでも自分にとってはとても良い一日だった。

では明日の弁当の仕込みでもすっかね。

追伸:あまおうシラッペ煮は間違いではない。昔の人は言うの「シラッペ」って。親父が言うんだからそれでいい。確かによくツッコまれるけど。

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西中洲の和食「ゆるり」
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