最近買ってしまった、「おフランス料理」の本。
「おフランス料理」をつくりたいわけではない。
日本料理にはないアプローチや感じ方、考え方を知りたい、学びたいと思って買った次第だ。
調理技術は日本料理のもので良いし、そもそも、
「自分、日本料理しかできません」から。
本を開き、
「これは日本料理のあれに近い」
「そういう理由でこの下処理ね。」
「この感覚は日本料理にはないな。」
と考えながら読みすすめると楽しい。
「あれで、こーして、これ足して・・・」
「食材の組み合わせ、俺ならこうする・・」
妄想が大きく膨らむ、ネタがどんどん出てくる。
うまく行くかはやらないとわからんのでやってみる。八割は多分、「没」になる。
そもそも、なぜフレンチの本を買ったかといえば、「鹿」と「猪」にはまってしまって、なんとか美味しく食べたいな、と。
一般論として、
獣肉の扱いに関しては、やはり西洋の方が歴史も長く、引き出しも多い。日本料理的な仕事になると、
「牡丹鍋」「煮込み」やステーキなどの焼物になりがちで、新鮮味というか、遊びに欠ける。勿論、それはそれで美味い。
が、更に美味く、違う表現の仕方ができるのではないかと考え、異文化の知識を欲したわけだ。
付け焼刃的な技術(例えば、ソースに赤ワイン使うとか)が知りたいのではない。
その素材とどうむきあうか。
どのように対峙してきたのか。
本質的にどう扱ってきて、どう向き合ったきたかを知らない限り、調理の工程や成り立ちは理解できないし、応用も利かない。それはどこの国の料理でも同じである。
色々やった結果、「鹿も猪もシンプル塩焼きが一番」とか言い出すかもしれない。それはそれで良し。何もしないで決め付けるより説得力もある。
まずは食材に聞いてみよう、どうしてほしいかを。
技術的なことはそれからでもいい。
食材ありき、それがゆるりの料理ですから。
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