「出汁の話|福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」


近年、おフランスを中心に海外でも注目されている、「和食」「日本料理」の出汁文化。昆布はフランスでも大人気らしい。

出汁といっても色々あるもので、

鰹、昆布、あご、鳥、すっぽん、
獣肉の骨、魚の骨、といったメジャーなとこから、

豆、乾燥椎茸、干瓢、などの最近お目にかからない
マニアックな精進出汁など多岐多様なものがある。

また、パックの出汁や顆粒のもの、レトルトや瓶入りの濃縮タイプもありご家庭や大量調理には便利な物も沢山販売されている。

よく耳にする「出汁」の旨味とは、

鰹節代表される「イノシン酸」
昆布に多く含まれる「グルタミン酸」
キノコの旨味「グアニル酸」   である。
(ちなみに貝はグルタミンとコハク、蛤の記事書いたんで)

和食、日本料理でよく使うのは、
「鰹(イノシン酸)+昆布(グルタミン酸)」
の合わせ出汁。

一番出汁(お吸い物とかに使う)
二番出汁(煮たり、炊いたり、漬地に)
という言葉を聴いたことがあると思う。

鍋に昆布入れて、沸く直前で昆布を取り出し、
灰汁を取って鰹節をいれる。沈んだらこす。
基本的にはこんな感じ。
(実際はこんなに単純ではない。旨味が出る温度や時間、季節、そもそも鰹節、昆布の質、そして「何をするための出汁か?」で変わる。多分細かく書くと論文みたいになるので辞めておく)

出汁は料理の出来を大きく左右するので、
作るべき料理に合わせてきっちり取りたい物だ。
クセの少ない一番出汁が最高の場合もあれば、
もう少しコクや力強さがほしいときもある。

「血合い有の枯れ節」は
「削る部位によって味を変えられる」こと。
血合いの部分を多く削れば、力強くもなるし、
血合いを少なくすればスッキリにもできる。
厚さを代えればまた味もかわる。

削るのは少しコツがいるが、色々考えながらやっていると俺は楽しい(笑)

こだわりではなく、
出汁に対する楽しみ方と、
新しい発見、挑戦なのかなと思っている。
シンプル故の奥深さ。
だから料理は辞められないし、興味もつきない。

出汁についてはそのうち「論文みたいなもの」を書いて載せるかもしれない。

よく言われるよ、「マニアック」とかね。
それで良いと思ってます、問題なし。

追伸:一番出汁をとった後の鰹、昆布でとった出汁を「二番出汁」ということが多いです。が、「血合抜鰹節」でとったものを「一番出汁」、「血合有鰹節」でとったものを「二番出汁」ということもあります。自分は前者を「煮出しの二番」、後者を「血合いの二番」といって分けて使ってます。

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