「お節と大差ない仕込みをする|西中洲、和食のゆるり」



明日は甥っ子様の「運動会」である。
台風も明日は影響が少ないようで一安心だ。

甥っ子様だけが食べるなら良いが、父母(お爺ちゃん、お婆ちゃん)も食べるとなると、ちびっ子が大好きな、
「唐揚」「卵焼き」「エビフライ」だけではなく、
「お芋さん」「南京」「焼き魚」
などもやはり入れたくなる。

お芋さんは松茸芋
南京はイチョウ
魚はサワラを味噌漬けに・・・
その他、諸々仕込んでいく。

ここまでやってしまうと正直、「お節」と大差がなくなってしまう。季節的な内容はともかく、「仕事の内容」はあまり変わりがない。そして相変わらず、「手数」が多い。

運動会の弁当は、日頃あまり会えないし、遊んでやってない甥っ子様のために毎年作らせてもらっている。ほぼ「自分の趣味」的な部分であるし、やはり甥っ子様は可愛い。ちょっとしたおじバカでる。

運動会の弁当とは言え「大切な家族の食事」には変わりがない。最近はコンビニおにぎりを持ってくる人もいるらしいが、運動会の思い出のひとつが「コンビニおにぎり」ではなんとも情けない。事情はそれぞれあるのだろうが、簡単なものでいいから手作りのお弁当を持って、運動会には行ってほしい。年に一度の特別な日だし。

そんな思いもあり、「運動会の弁当」を頼まれることもあるが全部断っている。銭金の問題ではない。自分の信念の話。自分は「親の弁当」が一番と信じている。そしてそれがあったからこそ、「板前」としての仕事に情熱を注ぐことができている。

「味」や「見た目」だけが料理の本質ではない。
そこにある「思い出」や「記憶」もまた然り。
明日もいい思い出になる料理をしよう。

甥っ子様、頑張れよ。

追伸:自分が作るのは1/3くらい。あとは姉が作ります。
仕事の傍ら、早起きをしておにぎりなんかは毎年きっちり作ってきます。なんか頭が下がりますね、「母は強し」ですな。

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西中洲の和食「ゆるり」
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